『The Messenger』クリア後感想
『The Messenger』のクリア後感想いきます。
いやー、どこまで書いたものか非常に悩む!
とか思ってたらSteamのストアページで作中要素がそれなりに出てるからまぁそこは気兼ねなく話せるね……。
まずは、いやー面白かった!
騙されたというか、見事に演出にやられた!
ストアページで紹介されている通り、物語中盤から登場する要素の一つに特定地点への通過、接触によって世界観が変わるというものがある。
で、このゲームはそこで世界を8bitから16bitに変えてみせるんですよね。で、これの何がえらいかというと。
bitが変わる理由が、主人公がある理由で数世紀先にタイムスリップするからなんですよね。
シンプルかつ効果的な演出、しびれる!
しかもこのbit変更が一発ネタだけでないところもまた偉い。
上にも書いた通り途中から過去と未来を切り替えながら進むわけなんですが、そこでこの要素が非常に効果的に活用されているんですよね。
ステージは一部を除いて基本的に過去、未来に切り替えても大して変わりばえない景色です、もちろんステージ中の構成は変わらないのですが、結構な頻度で切り替わるので、おそらくずっと8bitのままだと、今過去?現在?という混乱が起きていたことは想像に難くないでしょう。
そこを過去は8bit、未来は16bitにすることで、一目でわかりやすくしている。
未来に行った時のインパクトと後々のゲーム的補助を兼ね備えた非常に素晴らしい演出だと言えます。
この話、いい意味でリアリティのラインがどんどん下がっていくというか、荒唐無稽度が上がっていくので、ストーリーやキャラクターについての違和感は全くありませんでした。全体的にいい意味でノリが軽いので、そこがうまいこと作用していたんでしょうね。
主人公も使命だのなんだとといいながら謎の店長に面白い話を定期的にせびるし、その店長は店長であからさまなメタ込みの面白い話を提供してくれるし、ボスもボスで一部を除いて勘違いで襲っちゃった!とかそういうのばかりなので、全体的にゆるーい感じ。
ただ、だからこその思い切った捻りが刺さる。
まさか一本道アクションがメトロイドヴァニアに化けるとは……!!
そういうゲームだったの!? と驚くと同時に、ゲームの違和感みたいなものがすとんと腑に落ちて驚きましたねぇ。
だって道中あからさまにこれ後で行けるようになるとこだなと思われる場所が結構な数あったし……
力の封印とかいう収集要素も全然集めさせる気がないし……
で、ここまで書くと、結局ゲーム的演出が良かったの?となるけれど、もちろんそれだけではない。
格となるアクションも8bit的、いわゆる昔のアクションゲームイズムを持っていながら非常に快適に作ってある。
壁に自由に張り付けたり、鉤爪を飛ばしてフックやステージ上いたるところに配置されているオブジェクトを利用して飛んだり。
かといって便利すぎるわけでもない。貼り付けない壁の存在するし、鉤爪は横にしか出せないし射程距離があるので、ある程度離れた場所にはジャンプなどを利用して近づいてからでないと届かない。
不便さがストレスになっていなくて、難易度を程よく上げる要素に収まるようにうまく調整されている印象を受けました。
まぁ、後半はどちらかといういと不自由さをアップグレードによる体力増強と無敵時間のごり押しでなんとかするゲームのような気がしないでもなかったですけどね……。
このゲーム、穴に落ちたときは一発死なんですが、敵や障害物に当たった時は体力がなくならない限りなんとかなるので。なんだかんだ救済措置的にもうまく機能しているのかなーなんて思いました。
同じスタジオが開発してるSea of Starsの予習的にやっとくかーとか思ってはじめたら、思っていた数倍面白いものがお出しされてSea of Starsへの期待値が爆上がりしてしまっているが大丈夫か……!?となったわけですが、なんとかやってくれるでしょう!
The Messengerもおすすめだし、Sea of Starsもめちゃくちゃ楽しみー。